手綱獲りの旅

いつのまにか時は流れおっさんになってしまってました。

いわゆるコンサル的な仕事術で果たして幸せになれるか?

効率化が叫ばれている。

いわゆるコンサル畑の出身者がそれぞれに効率化のメソッドを本にして出している。

曰く、「やるべきことが減る」「本当に必要な仕事を短時間で終わらせて、自分の時間ができる」

これは素敵だ、と思っていろいろと読んでみた。

 

なるほどと思ったところも多分にあるが、

私が根本的にコンサルタントという人種に対して信用を置いていないせいか、

これだ、と思えるほどの情報には巡り合えなかった。

テクニックである程度の問題は解決するけど、それでも残ってしまう問題が無視できないとでもいえばいいだろうか。

 

そもそもコンサルタントの本は、単に仕事の効率化のテクニックのみを述べれば十分なはずが、

いつの間にか彼らの議論の対象は人生とか人間の価値みたいなところまではみ出してしまうのである。

これは彼らの「稼いでいる自分たちは価値がある」という傲慢さの表れだろう。

「自分たちのような人生が一番いい人生で、お前らはうらやましいだろう」という思いが透けて見えるのである。

前回のエントリの「金がある、金を稼げるということがそのまま人間や人生の価値に結び付く」という短絡的な勘違いの典型的な形だと思う。

こんな感じで、あたかも「万能薬」みたいに自分の手法を喧伝する本はどうにも胡散臭い。

 

私の仕事は研究開発なので、ある程度は効率化できるが、

相手が自然である以上、どうしたって乗り越えなければいけない制約というのは存在する。

実験してうまくいかなければ問題点をさらいだし別の方法を考え再度試すよりない。

こういう時に万能薬的に役立つ処方箋はないといっていいだろう。

そして、そのようにしてどうにか開発したモノやメソッドについても、

やはり万能ではなく、限界がある。

むしろ、限界についてきちんと把握して説明することはとても重要だ。

こんな感じで、私の分野では効率化云々では到底たどり着けないゴールというのが厳然として存在する。

 

そしてそれは研究開発だけでなく、さまざまな職種にも言えることだと思うのだ。

むしろ、「顧客を信用させ、解決法を提案してお金をもらう」がゴールであるコンサル業界が特殊なのだ。

(解決法を提案して、であって、解決して、ではないのがポイント)

それははっきり言えば口八丁手八丁の世界であって、

地道な積み上げが必ずしもものをいうわけではないのではないか。

そういう世界であれば、「効率化」できる部分は非常に大きいと考えていいだろう。

つまり、職種によって「効率化」の効果は結構違う気がするのである。

で、たまたまその効果が大きい職種の人がいろいろ言っているんだなあ、と

そんな具合に考えるのである。

 

とりあえず、本当に面白いコンテンツとか、新技術とか、そういうのは

それを作るのに夢中になっちゃうような人のものすごい積み重ねでできているのがほとんどだろう。

スーパーマリオだとか、飛行機が効率化の産物とは思えないよね。

そういう仕事はやっぱり尊敬したくなるし、

そういう「種」になるものがないとコンサルタントなんてやりようがないと思うんだよな。

だからまあ、そういう積み上げの上に生まれた「種」にあぐらをかいて口先で金を動かしたり巻き上げたりしてるだけってところは少なからずあると思うので、

コンサル的な人たちはもうちょっと謙虚になってもいいんじゃないかな。

少なくとも稼いでるんだから、それで満足してくれ。

まちがっても人の人生を効率化しちゃいけないと思うぞ。

 

しかしだ、効率化を叫ぶ人たちは、

効率化競争のレースに乗っかって自分が優勝するという未来を信じてるのかな。

その行きつく先は破滅にしか思えないのが私のような凡人の感覚なんだと思うんだけど・・・